おせんおとし(笹川)

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  1. 昔話・民話

 昔、昔。ずうっと昔の話。
ささご (笹川) の村の久助(きゅうすけ)さのうちに、おせんという村一番のきりようよしのむすめがいました。雪がとけてあった
かい春の日に、となりのばあさまと、いり山の奥(おく)へ山もん
をとりにいきました。
 ところが、この山には、昔から山のぬしのだいじゃがいて、若いきりようのいいむすめが山へ行くと、帰ってこなくなるという言い伝えがありました。だいじゃは、天気はいいし、あたたかいし、若いむすめがほしくてほしくて、あなの中から出てきて、若いむすめが、山もんをとりに来るのをまっていました。
だいじゃは、若いむすめの目につくように、きれいな真っ赤なおわんを、こつそりとぜんまいが出ているところにおいておきました。
 ばあさまとぜんまいをとっていたおせんは、真っ赤なきれいな
おわんを見つけて、
「ばあさま、ほれ、こないにきれいなおわんがおっとるげ。」
と言うと、ばあさまは、
「山ん中におっとるもんちゃ拾わんもんじゃ。昔から山のたた
 りやあるて、言われとるがじゃがい。」
と言いました。
「そんじゃれど、こないにきれいなおわんやげ。」
と、おせんが言いましたが、
「そんなもんすてとかっしゃい。」
と、ばあさまがしかるように言うので、
「わかったちゃ、わかったちゃ。」
と言ってみたものの、あんまりきれいなおわんなので、おせんは、こつそりとかがりの中に入れて、かくしておきました。
 そして、かつげないほど山もんをとったので、帰ることにしました。深い谷の上まで来たら、来るときにはなかったのに、丸太(まるた)の橋がかかっていました。
「あれ、ばあさま、ちょうどいい橋やかかっとるげ、ここから行きゃ近かろう。」
と、渡(わた)りだしました。ばあさまはびっくりして、
「まっとろ、まっとろ。」
と、大声でよんだけれど、おせんはどんどん行ってしまいま
した。 
と、とつぜん橋がグニャグニャと曲がって、いつの間にやらだいじゃになって、おせんの体をまきつけると、谷ぞこへ「ドブーン」と落ちていったのです。
 村の人たちは、それからその谷を「おせんおとし」と言うようになって、奥山のものは、拾わないようになったそうです。

 

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